しみったれた人生を送ってしまった。
はや25年である。
なんだか全身しみったれている。
何かが、べっとりと僕の中に住みついている。
そのべっとりしたものが原因なんだろう。
こいつ、多分、リビドーだ。
こいつのせいでぼくは悩まされている。
こいつが勢いよすぎて女の子が寄ってこないのか。
別にさみしくない。さみしいわけではないが、
僕のリビドーがそれを許してくれない。
デートしようか
ふと思ってみた。目的は何か。
キッスか。それじゃあリビドーが許してくれない。
というか、そもそも相手はいるのか。
ラインをインストールしても女性が降りてくるわけでもない。
何度こすっても、こすっても、こすっても。
女性に触れたい。
ふと外に出てみた。コンビニ。
触ることのできない雑誌を見つめる。
リビドーにドーピング中だ。
ふとコンビニに来たカップル。
あきらかに未成年の女
と、酒を買う男。思いの外、目の死んだ男。
何か言おう。
どうして僕は追っかけてるんだろう。
特に楽しげなく歩いて行く二人。女も目が死んでいるように見える。
ぎこちない二人。僕の中に眠るこいつに較べたら・・・
古びたアパートに入っていく。
別にその未成年らしき女がタイプというわけではない。
限りなく透明に近い青色のコンドームでも使っているんだろう。
彼らには青色が広がるのだろう。
「やることやるんだろ」と、
一つ屋根の下の、そのまた僕の下のリビドーがそう叫び続けている。
岩田 康平